フクの非日常

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新ネットワーク思考

バラバシの本です。

バラバシってだーれ?って話がありますが、ポール・エルデシュによるランダムグラフの発案の後、世の中の複雑系はたいてい「ランダム」でひとくくりにされてきた。インターネット、人付き合い、分子構造、DNA、ビジネスからなにから。そんな時代にいやまてよ、ランダムなんかじゃなくてもっと法則があるに違いない、と考えていろいろ調べだしたのがバラバシなのです。複雑ネットワークのBAモデルの発案者として有名ですが、そのバラバシがどのような思いで複雑ネットワークに取り組み、その中で何を見つけたかについて一冊まるまる書いてあるのがこの本です。とても面白い。そうだったのか。これからはネットワークの時代なのか。と、新たな世界が広がる一冊です。

色々な複雑系は小さなものから大きなものまで、ましてや、インターネットのようにコンピュータとケーブルが手で触れる巨視的なものにおいても同じ法則に支配されていると指摘する。自然界には、ポアソン分布に従うものが多い。たとえば、ヒトの身長など、背の高さと人数比をグラフにするとだいたい中央に高い山ができ、背が低い端、高い端になると急激に山が落ちていく、釣鐘型のグラフになる。これに対し、複雑系の中にはベキ則に従うものがある、というのが大きな着眼点である。

このようなベキ則に従う系を表すために、優先選択型モデルを作ったのがバラバシで、BAモデルとして知られている。このモデルは、ネットワークを次第に大きくなるものとして捕らえ、古くからあるリンクを多数持つノードに新しいノードはくっつきやすい、というルールを加えた。こうすることでうまくベキ則に従う世界をモデル化できる、ということだ。

インターネットについて、多くの章が説明に割かれているがとても興味深い内容である。まずはじめに、インターネットはまったく民主的ではないということ。インターネット上に発言すれば、世界中に対して自分は発言したことになるのだが、実際は膨大な数のページがあり、人に読まれているページはごくわずかである。GoogleやYahooなどのポータルサイトから数ステップで辿れる範囲でなければ多くの人の目には付かないことが説明されている。まったく民主的ではなく、不公平な世界であると。では、このような仕組みの中で、自分の発言が人の目に止まるようになるにはどうしたらよいのか。成長するネットワークのしくみからすると、古くからあり、リンクが多いサイトであることが条件となる。ここで注意したいのは、インターネットのリンクは一方通行であるということ。リンクをするのか、されるのか、という方向のことである。人に見てもらうには、もちろん、披リンクが多いサイト、ということになる。ここで改めて、ベキ則に従うネットワークの中で多くのリンクを獲得するハブ的存在に思いをめぐらせるのだが、インターネットのページとしては、入力のリンク、出力のリンクが多いほどハブの役割に近くなるのではないだろうか。そう考えると、非リンクは当然として、リンク先も多く持つサイトというのがこれから先多くのリンクを獲得していくのではないだろうか。

しかし、すでにインターネットには膨大な数のページがあり、すでにハブ的なサイトは存在している。自分のサイトが大きくなるスピードよりも、すでに自分よりも大きなサイトがもっと大きくなるスピードの方が早いのである。富める者はもっと富める、80対20の法則、そういった言葉で表現されることと同じルールに縛られている。その壁を壊すにはどうしたら良いのか。複雑ネットワークの研究ははじまったばかりである。これからもっと、新たな発見が続くことが予想される。そのアイデアは研究を続ける専門家の手に委ねられているのではなく、疑問を持って考える人の手に届くところにあるのかもしれない。


新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く
(2002/12/26)
アルバート・ラズロ・バラバシ

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イタリア家族 風林火山

ヤマザキマリさんのマンガ。どこかで見た絵だねー、と思ったら「テルマエ・ロマエ」を書いた人だった!
(後で考えてみると、OL進化論みたいな絵だ。。。と思ったようだ)

この本、のっけからイタリアへのイメージを面白いように覆してくれます。イタリアーっていうと、ブランドのバッグとか、オシャレなカフェとかイタリア料理とか、そんなキラキラしたものをベタに思い浮かべます。でも、それって外国人から見た日本がサムライとかマンガとかオタクとかそんなイメージ持ってるのと一緒だからねー!って言うんです。。。あー、そうですよねー。イタリアなんてふわふわしたイメージしかないですから。。。

そこで作者のマリさんがイタリアの大家族のところに嫁入りしたときの話が面白く語られるわけです。多少脚色はしてあるでしょうが、、すごいです。面白いです。一番笑ったのは、イタリアの母親は息子を溺愛するんだ!ってところ。それは日本人だって、同じなんでしょうが、とにかくアモーレ!アモーレ!と表現がオープンなのだそうです。イタリア男はマザコンだ、って話はよくありますが、これは本当なのかー。

他にも爆笑エピソードがいろいろ。
イタリアの見方が確実に変わった本でした。


イタリア家族 風林火山 (ぶんか社コミックス)イタリア家族 風林火山 (ぶんか社コミックス)
(2010/06/25)
ヤマザキ マリ

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デリカテッセン

「デリカテッセン」はタイトルだけ知っていました。
当時、ちょっと話題になったので見てみたいなー、なんて思った覚えがあります。
でも見なかった。
なぜかというと、この映画、どうやら肉屋さん(デリカテッセン)が舞台で、
しかもその肉屋というのが、只ならぬ素材の肉を扱っているそうだ。。。
ここまでで、「ああ、この映画はホラーなんだね」って思って、見ずじまいになりました。
私はホラーは好んで見ませんので。。。

それから19年経ち。
とある雑誌のおすすめ映画特集を眺めているとこの映画が紹介されているではないですか。
おー。懐かしいなあ、、、一丁見てみるか。
ということで長い時を隔ててついにこの映画とご対面したわけです。

舞台は核戦争から15年たったフランス。荒廃した世界に建つ肉屋で扱っている肉は果たして・・・
なんだ、そんなストーリーだったのか。
始まって見ると、血みどろとか、包丁を持った殺人鬼とか、そんな風ではないんです。
肉屋が入っている建物の管理人募集の新聞広告を見てやってきた主人公、
肉屋の主人、建物の住人など、一癖もフタ癖もある人々を中心に描きます。
なんでしょうね、ホラーというより、ブラックな感じ。コメディーとまで言って良いのか?
全体的に悲壮感は漂ってなく、どちらかというと明るさが表にでている感じ。

周りの輪郭がぼんやりした感じから、話が進むにつれてだんだんハッキリとしてくる。
あー、こういうことだったのか!どんどん引き込まれていく感じがすごく良く出来ている。
ホラーだと思って敬遠していた方、思い切って見てみましょうー。


デリカテッセン (ユニバーサル・セレクション第3弾) 【初回生産限定】 [DVD]デリカテッセン (ユニバーサル・セレクション第3弾) 【初回生産限定】 [DVD]
(2007/09/13)
ドミニク・ピノン.マリー=ロール・ドゥーニャ.ジャン=クロード・ドレフュス

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イタリアで大の字

トニーとさおりの海外ルポ第二弾。一冊目はハワイで、こんどはイタリア。
イタリアって憧れちゃうんですよ。陽気で明るいラテンの国、みたいな感じで。
一番行きたい外国はどこ?って聞かれたらアメリカ・ニューヨークも捨てがたいけれど、今はイタリア。
でも、イタリアの何がいいの?って言われても実はイタリアについてなーんにも知らないんじゃないか、
って気がしてきましたのでいろいろと勉強してるところです。そんな中でのこの一冊。
マンガなので手軽に読めますよー。

この本ではイタリア4都市+1島を巡ってますね。
ベネツィア、フィレンツェ、ローマ、ナポリにサルディーニャ島。
ミラノが入ってないですね。観光地っぽいところは外しているようです。
観光ガイドというより、イタリアの工芸、美術、音楽、食事を体験しよう!
みたいな感じでちょっと変わったアプローチになってます。

この本でトニーとさおりは結構マニアックなアクティビティに挑戦してます。
仮面を作って、振り付けを習うなんてのはちょっとした観光ではやらないぞー。
アートっぽい話も多いのですが、絵を描くとか苦手なのでちょっとネぇ・・・
歌とかも縁遠いし、あまりピンと来ない。
でも、たまに、ツボにはまります。トリュフ狩りとか楽しそうー!
料理の話は好きですね。トニーとさおりは手打ちパスタを習ってる、、、ええなー。
イタリア行って何かやるとしたら、パスタを打ってみたいぞー!


イタリアで大の字―さおり&トニーの冒険紀行イタリアで大の字―さおり&トニーの冒険紀行
(2007/04)
小栗 左多里トニー・ラズロ

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先を読む頭脳

羽生善治さん。

よく名前を聞くようになって20年ちかく経とうとしていますが、
21世紀になっても将棋界を引っ張るのはすごいの一言に尽きます。
メディアに出ることも、著書も多い。
プロ棋士という人はなかなか表に出ない、という印象がありますが、
その印象をがらりと覆した感じが羽生さんにはありますよね。

この本では羽生善治さんが将棋について語り、人工知能、認知科学の第一人者の共著者が
コメントをつけるという、なんとも豪華な、異分野コミュニケーションになってます。

「考え方」という応用は利く話題ではあるものの、だいたいが将棋の話です。
強くなるまでにどんな練習を積んだか、持ち時間の使いかた、大局観など
将棋を知っている人にはとても面白く読める話ばかりです。
「深く掘り下げて考える」ということを最近やってないな。。。としばし反省するところもありました。

この本の中で、将棋というものは個人戦だ、という話が好きでした。
他人からアドバイスを受けるのはご法度。
確かに個人体個人の知力の勝負、といったところが将棋の魅力だと思います。
これから将棋がオープンになっても、この根っこだけは変わらないで欲しいと思います。

最後の章では、現在のコンピュータ将棋について触れられています。
コンピュータが強いのは、終盤、論理的に「詰み」を確実に拾うことができるところ。
弱いのは、序盤や中盤。定石から外れた手を相手が指すと、とたんに崩れてしまうというところ。
ここまで特性が分析できているのであれば、序盤中盤を強化するプログラムを書くだけ、
と思うのは私だけでしょうか。つまり、コンピュータ将棋は直にかなり強くなるということです。
序盤・中盤は手のバリエーションが広いでしょうから、盤面の検索というアプローチよりも、
打ちスジというか、文脈にそって打ち続けるということをすべきでしょう。
つまり、羽生さんのやり口をそっくり真似るというプログラムはどうでしょうかね。
(きっと、取り組み済みとは思いますが。。。)
要は、こんな手は打たない、という方針を持つ。切捨てる方向性を決めておく、ということになるのでしょうか。

この本が書かれたのはは2006年の頃ですが、現在でも状況は変わらないのでしょうか。
少し興味があるのでウィキペディアで調べてみました。
今年の10月には情報処理学会が日本将棋連盟に挑戦が決まっているそうです。これは興味深いですね。


先を読む頭脳 (新潮文庫)先を読む頭脳 (新潮文庫)
(2009/03/28)
羽生 善治松原 仁

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