フクの非日常

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

数に強くなる

数(かず)に強くなる、という本です。著者は畑村 洋太郎さん。以前に「失敗学」を読んだことがあるので、あ、あの人か〜という感じ。今回は「どうも数字に弱くて」という社会人や学生向けにとてもやさしく、数(かず)とのつき合い方をレクチャーしていただくもの。冒頭にはこの本を読むにあたり、いや、すべての本を読むにあたりとても重要なことが、さらりと書いてあった。

①本を読むということはその本を書いた人の考えを後追いすることだ。
②本に書いてあることがすべてではなく、「自分ならこう考える」ということを頭において読んでほしい。

②については最近気にするようにしているのだが、この本であらためて指摘されるとは、偶然なのかやはり本質なのか。①については、著者はこの後に「だから疲れるのだ」としている。たしかに、著者のイワンとする抽象的な「数(かず)」の概念を理解しようと頭を働かせるととてもしんどい。頭がオーバーヒートしそうになる。1つ1つ新しい図を読んで理解するととても疲弊する。しかし、いくらかページを読み進めて行くうちにハードルが下がって来た。一つは新しいことを受け入れる受容体ができてきたこと、一つは前半で扱っていることはとても抽象的な概念で捕まえるのが大変だったこと、もう一つは著者の思考パターンに慣れて来たのか?というところ。とにかく、最初は読むのが大変だが後半はさらりさらりという感じだ。

「数の感覚を磨く」の章では、知らない数字の作り方について紹介してある。How Would You Move Mount Fuji?(ビル・ゲイツの面接試験―富士山をどう動かしますか?)で扱っている内容だなとピンときた。たとえば、「日本中にあるガソリンスタンドの件数は何件か」というやつだ。こういった知らない数字に対するアプローチのしかたについては知っている話だったが、ザックリ・ドンブリ・ドンガラという著者独自のアプローチ法はとても勉強になった。そしてポイントは毎日毎日こういったことを考えて数字を作り続けるということだ。確かに、考える回数が多ければ多いほど、数字は正確になっていく。自分なんかもペーパーバックの語数数当てをよくやるのだが、本の厚さとページの組み方だけでだいたいの語数が当たるようになってきたものね。


数に強くなる (岩波新書)数に強くなる (岩波新書)
(2007/02/20)
畑村 洋太郎

商品詳細を見る
スポンサーサイト

ジャガイモのきた道―文明・飢饉・戦争

「ジャガイモのきた道」はジャガイモにまつわる人類史の本である。現在、食用としているジャガイモは野生種ではなく、栽培種。人類が長い歴史をかけて野生種のなかから栽培に適するように品種改良した末、現在の姿になっている。このへんは農耕の起源にまつわる稲や麦などと同じである。しかし、同じ南米を原産とするトウモロコシに比べるとジャガイモは栽培の普及がとても遅かった。これには保存・輸送に適さない点や、知識不足、偏見などいくつかの理由が解説されているがどれも興味深い。本当の理由はどうあれ、そういった歴史を辿って来たのだ。

ジャガイモは水分が80%を占め、腐りやすく、すぐ芽が出る。栽培地で食料とするには問題ないが輸送には適さないという経緯があった。現代においてはジャガイモの加工技術も進歩し、この限りではないと考える。しかし、プラスチックバッグに油で揚げたジャガイモを詰めて食べている量はトータルのジャガイモの量に比べると遥かに少ないのか。確かに主食という扱いではない。他には冷凍食品としてジャガイモの加工食品もある。これはどうか。確かな数は分からないが、かなり少量だろう。そう判断する根拠は、こうだ。ジャガイモを主食として消費している国、地域では、消費量がとても多い。一人当たり1日1キロだ。これに比べると加工食品はせいぜい1回の食事に数100グラム程度。しかも、冷凍食品を解凍して食事にするなど、毎日、毎食使うことはありえない。だいいち、そういった加工食品は割高であり、ジャガイモの普及の優位性である安価であることに反している。加工食品としてのジャガイモはマイナーととらえるべきである。日本においてもイモに対する見方の違いは世代によって異なる。若い世代はイモに対する偏見は無いのだが、戦争を体験した世代は戦中の代用食としてのイモという印象が強い。自分はジャガイモへのイメージは比較的明るいものばかりだ。カレーやグラタンなど食卓を「彩る」食事にジャガイモがよく登場する。このような見方ができるのは幸せな世代だと考えてしまうのである。

ジャガイモのきた道―文明・飢饉・戦争 (岩波新書)ジャガイモのきた道―文明・飢饉・戦争 (岩波新書)
(2008/05/20)
山本 紀夫

商品詳細を見る

面白い本

『面白い本』は成毛 眞(なるけ まこと)さんによるノンフィクション100連発。著者の成毛さんは1991年〜2000にマイクロソフト日本法人の社長を経験し、現在はHONZ代表。ITの世界を表から裏から知り尽くした人が薦める本がコンピュータよりかといえば、まったくそんなことは無い。本好きによる本好きのための100冊である。現在はHONZの上でノンフィクション作品のレビューが現在進行形で続いているようだが、100冊のうち幾つかの本はHONZにも上がっている。ということはHONZを含めた著者のノンフィクション読みの結果が集約されていると見て良いだろう。

ノンフィクションというのはフィクションと違う。当たり前だ!と言われるかもしれないが。。。フィクションというのはその作者が書いたお話なので、書いた人が正しい。合ってる、間違ってるではなくて、面白いかつまらないかだけである。その点、ノンフィクションは事実を元に書いているので正しい、正しくない、自分はこう考えるというのがある。そして、ノンフィクション作品の中にはあまり触れたくない物事に鋭く切り込んで行くものが多い。見たくないものを見ずに済ませていると思考停止してしまう。しっかり現実を認識して、考えることが必要ではないかと考える。

面白い本100冊の中に、読んだことがある本が入っていた。『フェルマーの最終定理』、『暗号解読』、『宇宙創成』の3冊はサイモン・シン関連で読んでいた。『プラダを着た悪魔』は多読? 英語で読もうと思ったがあまりの厚さに日本語で読んだ。それでも大ボリュームのため1週間まるまるつぶれたが。。。『不実な美女か 貞淑な醜女か』は米原万里をまとめて読んだときに読んだ。『銃・病原菌・鉄』はmさんからの紹介で読書中(まだ上巻)。面白い本が一冊あって、その著者で引っ張るとさらに面白い本がイモヅル式ででてくる。今回の『面白い本』のように本の紹介本も同じく、一様に面白そうな本がぎっしり詰まっている。「10年かけて読む本」というのはその通りかもしれない。


面白い本 (岩波新書)面白い本 (岩波新書)
(2013/01/23)
成毛 眞

商品詳細を見る

The One and Only Ivan

「The One and Only Ivan」は2013年(今年の1月)にニューベリー賞を受賞した児童書である。

こういった記事を書くときにいつも悩むのが、どこまで書いてよいか、ということ。本を読む前にレビューを舐めるように見る人は少数派だろう。自分は表紙または裏表紙にて読み取れる情報までが妥当かなと考える。その後は本と読む人との対話なのであまり先入観はないほうがいいのかな、と。なので続きは「つづき」の方に。


The One and Only IvanThe One and Only Ivan
(2012/01)
Katherine Applegate

商品詳細を見る
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。