フクの非日常

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ことばの結晶化

多読でことばが身に付くことについて、イメージを書いてみます。

化学の用語で「結晶化」というものがありますが、
ことばというものは、結晶化に似ていると思います。

結晶化というのは、液体の中に物質が溶け込んでいる状態(=溶液)から
条件が整うことで固体結晶になるという現象のことで、
たとえば、雪だとか、鉱物が例として挙げられます。

これに例えると、「英語」という物質を様々な媒体、
たとえば話し言葉だとか、文章、音楽という溶媒に溶かして
会話、新聞、小説、ビデオ、オーディオという英語溶液ができているとします。

これらを目から、耳からどんどん流し込んでいくのが多読のイメージです。
ヒトの中に仮に樽のようなものがあるとすると、
樽の中に英語溶液が溜まっていくと例えることができるでしょう。

樽の中に注ぎ込んだ英語溶液が、十分な濃度を持っている場合、
あるタイミングで結晶の核を作ることがあります。
この瞬間が、英語の言葉の意味がわかったという状態ではないかと思うのです。
結晶の核が一度できてしまえば、核のまわりにどんどん物質がくっつきやすくなり
結晶の成長が格段に早くなるのです。
言葉の意味はどんどん具体的に、実感が沸くものとして成長を続けます。
こうしたやり方で、英語溶液からことばの結晶が出来上がる過程は
自然界で宝石や雪の結晶ができる様子に似ていて、人工物では作りえない
すばらしく美しい原子配列を持つことができることに似ていると考えています。

自然界の結晶の生成はじっくりと時間をかけて、
また偶然が作用することでできていきます。
時間がなかったり、偶然を待てない人はどうするかというと、
学校英語、英語学習などの人工英語を使うわけです。
工業的に生産することはできるのですが、そこで得たことばは
自然界で作られたものとは原子構造は同じでも結晶が粗く、
純度が低いものしか取り出せないでしょう。

極端な例を上げると、単語帳を使って一対一で英語・日本語を覚えたとします。
これが人工的なことばの結晶の生成です。
樽の中に、人工英語の小さな結晶が転がっているとしましょう。
そこに多読を使った英語溶液をどんどん流し込むと何が起きるでしょうか。
つまり、学校英語を通り抜けてきた社会人が多読を使うという場面です。
英語溶液が十分に溜まると、人工英語で獲得していた粗い英語結晶のまわりに
新しく結晶がくっついて、結晶の成長が起こることでしょう。
基となる結晶の核は粗かったかもしれませんが、無から作り出すよりも
時間をかけずに大きくなるといえます。

一度作ってしまった、粗い結晶はそのままなのでしょうか。
それに対しては、化学では再結晶というものがあります。
純度の低い祖結晶をもういちど溶媒に溶かし、純度を高めた上で再度、結晶化すると
良質で不純物の少ない結晶にすることができるというものです。
人工英語で作った粗い英語結晶も、多読によるすすぎ(=unlean)をすることで、
不純物を取り除き、再結晶によってより純度の高い、大きな結晶にすることが
できるのではないでしょうか。

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