フクの非日常

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スモールワールド・ネットワーク―世界を知るための新科学的思考法

ダンカン・ワッツは複雑ネットワークのモデル「WSモデル」を考案者として知った。グラフ理論を使った研究は、ポールエルデシュのランダムグラフ以来、ずっと世界はだいたいランダムだという前提でネットワーク解析を行ってきた。ミルグラムの研究によると、「そこまでランダムでもない」ということがわかって来たが、現実のネットワークはどんな姿をしているか良く分からなかったことであろう。その時代に、ワッツはインターネットを研究対象としてネットワークの新しい解析に取り組んだ。そのときの様子が紹介されている。WSモデルは大きなブレイクスルーとなったが、そのあとバラバシらの取り組みの方が大きく取り上げられることが多いので、もう一つ影が薄いがワッツの研究成果も素晴らしいものである。簡単なルールで現実モデルに近い、複雑なモデルができることを示したのが大きなポイントである。

本書にはワッツの当初の研究テーマである、コオロギの鳴き方(コオロギは鳴き声を同調させているが、どのコオロギがどのコオロギに合わせているのか?)についても説明が詳しい。また、有名な六次の隔たり、細胞のネットワーク、経済学なども扱っている。果たして、ネットワークの研究は今の世の中で「不確実」と思われているものを説明することが可能になるのだろうか。ランダムウォークと言われる経済の浮き沈みも正しく説明できるようになるのだろうか。非常に興味深い分野である。この本、複雑ネットワークの幅広い分野を取り扱っており、非常に読み応えがある。ただし、字は細かくおよそ400ページにわたるため通読するにはかなりの根気が必要である。



スモールワールド・ネットワーク―世界を知るための新科学的思考法スモールワールド・ネットワーク―世界を知るための新科学的思考法
(2004/10)
ダンカン ワッツ

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