フクの非日常

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銃・病原菌・鉄

大ベストセラー「銃・病原菌・鉄」をようやく読了した。上巻はもっと早くに読み終わっていたけれど下巻まで来ると長さしんどかった。しかし、絶対に読んでおくべき本の一冊であることは間違いない。


文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)
(2012/02/02)
ジャレド・ダイアモンド

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文庫 銃・病原菌・鉄 (下) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)文庫 銃・病原菌・鉄 (下) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)
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銃、病原菌、鉄を持った民族が世界を征服していった、というのは良くある主張である。「銃・病原菌・鉄」では、なぜ世界は現在のような偏り方をしたのか、という壮大なテーマに取り組んでいる。ヨーロッパからアメリカ大陸への進出があったがなぜ逆はなかったのか?その要素を作り出す原因は何だったのか?著者のジャレド・ダイヤモンドはどの民族が優れていたから、という選民思想を否定しつつこの問題に正面から取り組んでいく。

筆者の主張は一つ。アメリカ大陸は南北に長く、ユーラシア大陸は東西に長かったから。というもの。アメリカ大陸は南北に長く、地形的に分断されていたため農業や技術の伝播が遅く、食糧生産力が低かった。食糧生産力の高さが政治力、軍事力の基礎となるので、この点に関してユーラシア大陸が有利だったということだ。地形の東西と南北の差という点でいえば、アフリカ大陸はどうであったか。アフリカ大陸も南北に長く、地形的に多様である。アメリカ大陸とヨーロッパとの議論と同じように、アフリカ大陸とヨーロッパの戦いではヨーロッパに分があった。ここはスジが通っている。

納得していない点は2つほど。一番目は家畜について。ユーラシア大陸は家畜になる動物が生息していた。アメリカ大陸は家畜化する前に家畜になる素養を持っていた動物が絶滅してしまった。なぜそうなったのかは、若干の説明が施されているがあまり納得が行かなかった。

二番目はおなじユーラシア大陸にあったヨーロッパと中国の比較について。この議論も最後の最後で説明されているのだが、統一されすぎた中国と、諸侯による分割統治であったヨーロッパでは「適度な単位の統治」のせいでヨーロッパが大航海時代の後世界を支配したと説明している。統一された中国では、トップが外洋船の廃止と決めたせいで当時ヨーロッパより進んでいた技術を手放してしまった、としている。結果論のようで納得していないのだが、要は多様性のあるほうが有利に働くということだろう。

発明についても面白い記述がある。新しい技術が発明されても、どのように使うか、発明を受容することができなければ有効に利用されないということがある。この話は歴史的にそうだった上に現代でも変わらないと思う。全編を通して、この「発明」に関する議論が一番好きな点である。

病原菌について。熱帯東南アジアには独自の風土病があり、ヨーロッパからの入植が何度も失敗したとある。独自の病原菌を持っていれば、外に出て行けばヨーロッパからアメリカ大陸へ進出したようになるし、外からの入植も阻むことができる。これは強力ではないか。ところで日本にも多くの伝染病があった。戦後、12の疾患に対する予防接種が始まった。日本国民が予防接種を受け、健康な生活を享受するようになったとも取れるし、外からの入植を容易にするための施策だとすると空恐ろしいものがある。

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